セルフケアで不調改善!オトナ女子の3つの悩みを癒すお灸のススメ

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季節の変わり目や悪天候の日はなんだかからだが動かない……病気ではないけどなんだか優れない……なんてことはないですか? 仕事や恋愛などストレス社会に生きるオトナ女子の「なんとなく」感じるからだの不調、なかでもオトナ女子が抱える3大悩み「冷え」、「疲れ」、「食欲不振」は、実は「気」のめぐりが悪くなっているからだからのサインなのです。そんなお悩みには、和のアロマともいえる懐かしい香りのお灸でじんわりとあたためて自分自身をケアしてあげましょう。

お灸専門の治療所「新町 お灸堂」の鋤柄(すきから)院長に、初心者でも簡単にできるお灸を使ったセルフケアの方法を伺いました。オトナ女子の不調の原因になる3つの症状に適した、4つのツボをご紹介。

体調を崩す前に、お灸を使ったセルフケアで疲れたからだと心を癒してあげましょう。

進化し続ける! 2000年以上昔から伝わる自然100%の治療法

お灸は、2000年以上昔の中国で生まれた治療方法で、日本には仏教と同じ頃に伝えられたといいます。東洋医学で大切と考えられている「気」のめぐりをあたためて補うことで、体調を改善してくれる施術方法のことです。お灸の原材料は100%ヨモギ。乾燥させたヨモギの葉の、裏側にある白い毛だけを集めた「モグサ」を用います。一見、土のようで固そうな印象ですが、実はふわふわ。施術内容によって異なりますが、大豆ほどの大きさに丸めて、火を付けて使用します。

昔、おばあちゃんに「悪いことをするとおキュウを据えるぞ!」なんて言われた記憶はありませんか? そんな言葉が生まれるほど、昔のお灸が熱かったのは事実。これはヤケドをすることを前提とした「打膿灸(だのうきゅう)」という方法が流行したことや、重度の肉体労働の疲れに強い刺激を必要としていたためと考えられています。現代は、肉体労働よりも頭脳労働が多く、ストレスなどによる「心」の疲れが中心なので、ゆるやかな温かさで十分効果があり、今のお灸は昔ほどヤケドの心配はありません。実は日々進化しているのです。

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体調不良の原因は3つ! 気のめぐりを整えよう

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私たちの生活には「元気だ」、「気力がない」など「気」という言葉が溢れています。つまり「目には見えない動きや変化、状態」を表すのが気なのです。お灸はその「気」に働きかけます。

からだが動き、生きていること自体が「気がめぐっている」状態と言えます。気には東洋医学の考え方で「陽」と「陰」があり、活発に活動している力と、落ち着いて休まっているエネルギーのことをいいます。気のめぐりを潤滑にし、陰陽のバランスを整えるのが大切です。

気のめぐりが悪くなる原因は3つ。ストレスなど心による「内因」、季節や環境による「外因」、そして食事や睡眠、大小便などの「暮らし」によるものです。これらが崩れると、気が滞ってからだが冷え、体調を悪くしてしまうのです。

とっても簡単 セルフケアはからだを○○○○るだけ

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冷えたからだは気のめぐりが悪くなっています。冷えから病気や不調になるのです。そうなる前にセルフケアで気のめぐりを潤滑にしてあげましょう。セルフケアはなにも難しいことはありません。〇〇〇〇るとは、からだを「あたためる」こと。方法もとっても簡単です。特に温かいお茶やスープを飲むなどからだの内側からと、暑くても薄着を避けるといった外側からのあたためが自身を慰める大切なケアになるのです。気になる部分を手でさすったり、温かいペットボトルなどを当てたりするのも効果的。そしてお灸はそんなセルフケアのひとつです。最近は、土台付きのものがドラッグストアにも流通しているので自分でも手軽にケアをすることができます。

ツボはからだの駅? やさしく触ってからだの不調を察知しよう

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気は目に見えませんが、直接触れてからだの不調を改善することができる場所があります。それが「ツボ」なのです。

からだの内側と外側や、手足などの各部位は「経絡」と呼ばれる線で繋がっています。その経絡の線上に存在するのが「経穴」。いわゆるツボのことです。経絡が線路だとすれば、ツボは駅といったところ。駅で停まっている気を、あたためてスムーズな流れを取り戻してあげましょう。

気のめぐりが悪くなりやすい場所であるツボは、からだのいろんな部位に繋がっています。そのため、からだに不調が出ると特定のツボが痛くなったり腫れたりします。そのため、「ツボ=痛いところ」と思って、ゴリゴリ押している人も多いでしょう。しかし、経穴と言われるようにツボは凹んでいたり逆にぽこっとでていたりと、肌の表面に現れます。例えるなら、完熟したミカンやアボカドに触れるようにそっとやさしく触れて探すのがポイントです。

次からは、具体的にオトナ女子の3つの悩みを改善するツボを紹介します。

【悩み①冷え】これさえ覚えておこう!万能ツボで対策を

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それでは実際にお悩みを解消するツボを知りましょう。

まずは、万病の元である「冷え」。手足の先の冷えや冷えて寝つけないといった、季節に関係なく冷え性に悩んでいる方も多いでしょう。冷えは気のめぐりの滞りや、からだからの不調の合図。改善する2つのツボをご紹介します。

特に、上半身のめぐりの改善が期待できる「合谷(ごうこく)」は、比較的場所も効果も分かりやすいツボ。まずはやさしく触って探してみましょう。

【合谷】

手の甲で、人差し指と親指の間のみずかきの辺りにあるツボ。手先や四肢の末端の冷えや上半身のめぐりをよくしてくれます。また、冷え以外にも頭痛やお肌のトラブル、花粉症にも効果的な万能かつ代表的なツボなのです。 探し方のポイントは、みずかきの人差し指側の骨のきわを軽く触れてみましょう! 中央辺りの一番凹んでいる場所です。仕事や家事の合間に日頃から触ってみても。

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【三陰交(さんいんこう)】

足の内くるぶしの上から3寸(手の指4本分)辺り、すねの骨とふくらはぎの間にあります。足や下半身の冷えを改善するツボです。他にも足のむくみや生理痛などの女性の悩みに効果的なため、「婦人の三里」という別名も。

【悩み②疲れ】からだの中心は「元気の玄関」。気持ちにも効果的!

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季節の変わり目でからだがだるい、寝ても疲れがとれない…。そんな全身の不調にはおなかをあたためるのがよいでしょう。からだの中心であるおなかは、冷えで不調が出やすい場所。疲れているときにおなかを触ってみると冷たくなっている人も多いはずです。そんな症状に効果的なのが「関元(かんげん)」です。

歌を唄うときに「丹田に力を込めて」と聞いたことはありませんか? 丹田は気が集まる場所。それこそが関元なのです! 中心から全身の調子を整えてくれます。

【関元】

おへそからまっすぐ指4本分下にあります。普段あまり力が入らない、弱々しい場所ですが「元気の玄関」とも言われ、気の集まるところなので、体力だけでなく、疲労回復や情緒不安定に効果が期待できます。日頃からあたためておきましょう。

【悩み③食欲不振】気のめぐりには食事が大事! それでもダメなら…

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次に、特に夏場に多い不調のお悩みが食欲不振です。「夏バテで食欲がない」「暑いから冷たいものだけ食べておこう」なんてこと、ありませんか? 食事を摂ることは熱を発し、からだをあたためるために大切です。

それでも難しいときに効果があるのが「足三里」です。胃の調子を整えるだけでなく、病気予防や体力増強にもよい、万能な箇所なのです。

【足三里(あしさんり)】

「足三里」は、向こうずねの外側、太い骨にそった位置にあります。ひざの皿の下にある、外側のくぼみから指4本分下がったあたりを探してみましょう。骨を外側から押すイメージです。このツボは胃腸の不振にはもちろん、疲れや足のだるさにも◎。あの松尾芭蕉がお灸を据えたことでも有名です。

お灸の文化をもう一度!セルフケアの大切さを伝える場所

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今回お話を伺った鋤柄院長の「お灸堂」は、京都駅から徒歩十五分、大通りの喧騒から逃れた小路にある全国でも珍しいお灸専門の治療院です。

お灸の芳しいにおいと木のぬくもりに包まれたお灸堂。お灸を使ったセルフケアの大切さを世界に発信しています。

「かつて、お灸は家庭の中にある“当たり前”のものでした」と話してくださった鋤柄院長は、予防医学の考えにも繋がるお灸の文化を、もう一度生活に根付かせ、お灸の「輪」を広げることを人生のテーマに掲げています。そんなお灸堂には、関西はもちろん全国から多くの患者さんが訪れています。やさしく症状ごとの相談にのってくれ、またセルフケアのやり方も丁寧に教えてくれます。

あなたも「古く」て「新しい」お灸を据えてみませんか?

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新町 お灸堂 鋤柄誉啓(すきからたかあき)院長
愛知県出身。明治鍼灸大学を卒業後、京都市内の鍼灸院勤務を経て2013年に「新町 お灸堂」を開院。さまざまな方法でお灸文化を発信している。

新町 お灸堂
【住所】京都市下京区新町通正面下ル平野町787-1
【電話】075-203-7601
【営業時間】10:00~21:00
【定休日】木曜・祝日
【HP】http://okyudo.com ※完全予約制

なんとなくつらい時は、心とからだからのサイン。無理をせずに自分自身を労ってあげることが大切です。
セルフケアは実はとっても簡単。冷えたからだをあたためてあげるだけでいいのです。
女性のお悩みで特に多い3つの症状におすすめのツボにお灸を据えてみましょう。

【冷え】万病の元である冷えには2つのツボがおすすめ。万能なツボ「合谷」と女性の強い味方「三陰交」を。
【疲れ】からだの中心であるおなかの元気の玄関「関元」をあたためましょう。
【食欲不振】胃のツボは元気のツボでもあり、足のだるさ・むくみにもいい「足三里」。
忙しい毎日のちょっとした隙間に、芳しい香りとじんわりと温かいお灸を据えて、疲れたからだと心を癒してあげましょう。

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取材・文=新見麻由子
にいみまゆこ●月刊『茶の間」編集部員。徳島県出身、歴史や文化、レトロなものに憧れて京都へ。休みの日は、散歩や自宅でお茶を片手に本を読みながらまったり過ごしたい。季節を感じる和菓子やお花に興味がでてきた今日この頃。