今こそ知っておきたい! 緑茶カテキンのすごい健康パワー!

普段から外敵に負けないからだづくりを心がけたいものです。そんな中で、今、改めて注目を集めているのが、緑茶に含まれる健康成分「カテキン」です。その驚異の健康パワーをご紹介します。皆さんも緑茶を飲んで健やかに過ごしましょう!

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抗菌力や生活習慣対策にさまざまな働きが!

遥か昔、中国から伝来したお茶。鎌倉時代に禅宗とお茶を日本に伝えたことで知られる栄西(ようさい)禅師が著した『喫茶養生記(きっさようじょうき)』には、お茶に関するさまざまな効用が明記されており、お茶がからだによいものとして服用していた歴史があります。その後、嗜好飲料として広く飲まれるようになり、現代に至るまで長きにわたってお茶は飲まれ続けています。

健康に対する意識が高まる近年、改めて緑茶の持つ健康パワーに高い関心が寄せられています。緑茶にはカテキン、テアニン、ビタミン類、ミネラル、サポニンなどさまざまな成分が含まれていますが、これらの成分の中で、含有量が最も多いのが「カテキン」です。

カテキンはポリフェノールの一種で、85%程度がカテキン類によって占められています。カテキンにも種類があり、主にエピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、エピカテキン、エピカテキンガレートという4種類が存在しています。中でも高い健康効果で注目されているのが、エピガロカテキンガレートです。酸化から守る力が強く、ビタミンCの約7倍、ビタミンEの約14倍といわれています。さらに、抗菌力など、健康維持や生活習慣対策にさまざまな働きを持っていることが解き明かされています。しかもエピガロカテキンガレートは、紅茶や烏龍茶に含まれない、緑茶特有の成分です。

カテキンをしっかり抽出するには、高温で!

そんなカテキンには、特長的な性質があります。それは、水や低い湯温ではあまり溶出されず、湯温が高くなればなるほど溶出しやすくなるということ。そのため、健康のことを考えると、80度以上の熱い湯温でじっくりと淹れる方が、カテキンをより効率的に摂取することができるのです。

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より効率よく摂取するなら「深蒸し茶」!

また、同じ緑茶でも「深蒸し茶」が効率よく摂取できます。一般的な煎茶よりも長い時間をかけて蒸して仕上げる深蒸し茶は、茶葉の組織がやわらかくなって崩れるため、茶葉が細かくなり、抽出性が高まります。そのため、通常の煎茶と比べてカテキンがより多く溶け出すのです。

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「1日5杯」が合言葉!

カテキンの健康パワーを期待するには、一度だけ緑茶を飲めばいいというものではありません。飲んだカテキンが血中に吸収される量はだいたい2〜3%なのですが、1時間半後をピークにその量は減っていき、最後は無くなってしまいます。ですから、カテキンの健康効果を維持できるように、1日5杯ほどを2時間おきくらいにこまめに飲むのがおすすめです。

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緑茶カテキンの健康パワーはいかがでしたか?毎日の生活の中で熱々に淹れた深蒸し茶を1日5杯、こまめに継続して飲む習慣を心がけ、カテキンパワーを味方につけて、外敵に負けないからだをつくりましょう!

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取材・文=前田尚規
まえだなおき●月刊『茶の間」編集部員。3児の父。編集部内でのお茶博士(決して日本茶インストラクターではない)。その薄い知識をひけらかし、ブイブイ言わしているとかいないとか。休日に子どもたちと戯れるのが唯一の楽しみ。