掃除には方程式があった! キッチン汚れがスルッと落ちる方法教えます!

年末になるにつれて気にかかるものの、大変だし、疲れるし…と腰が重くなる大掃除。そんなお悩みを吹き飛ばすため、力を使わず、汚れをスルッと落とす掃除のプロ・茂木和哉さんに、あらゆる汚れに応用できる落とし方の方程式を教えていただきました!

 今回はみなさまが気がかりな場所No.1であるキッチンに絞りました。実はキッチンは、基本の汚れが集まった場所なので、汚れ落としの方程式を実践するのにもってこいなのです! さあ、一年の汚れを落として、ピカピカのキッチンを目指してください。

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汚れに合わせて洗剤を使い分けると、汚れは簡単に落とせます!

キッチンの積もりに積もってとりにくい汚れは、主に「生き物」、「油」、「水アカ」の3つとコゲの4種。それぞれに適した洗剤を使います。そして、力を使わず、するっと汚れを落とすには、洗剤の力がもっとも発揮される40〜50℃に温め、浸けたり湿布したりしてしみ込ませ、放置するのがベストです。下記の方程式をしっかり覚えてから、いざ、汚れ落としに挑みましょう!

キッチン汚れの種類図

油汚れとコゲは別々に落として、力いらず!

多くの調査で女性が年末に大掃除したい場所ナンバー1に輝くレンジフード。大がかりで大変なイメージがありますが、じつは洗剤を使い分け、洗浄液に浸してほったらかしにしておくだけ!という簡単な方法で落とせます。そのため、とくに握力がなくなったり、足腰が弱くなったりして高いところの掃除がつらいシニア世代や力の弱い女性の大掃除ではぜひお試しいただきたいものです。

油汚れを落とすのに最適なのは、酸素系漂白剤。レンジフードの場合は、パーツをすべて外した後、洗浄液に浸けておいて、洗剤の力に任せて汚れを落とします。ガスコンロの五徳は、油汚れだけでなく、コゲがプラスされた複合汚れ。まずは油汚れを洗浄液で落としてから、クレンザーでコゲを落とす「二段階方式」で行ないましょう。

また、パーツが外せない場所は、洗浄液に浸したキッチンペーパーで汚れを湿布すれば、浸け置きと同じ状態にすることができ、ずっと手を伸ばした状態で力をかけて洗わなくても、するっと汚れが落とせます。

汚れその1:ギトギトの油汚れにうんざりのレンジフードを制す!

用意する道具の写真
①外せるパーツは外す。
換気扇の汚れ画像

フィルターや換気扇などパーツを取り出す。

②段ボール箱の内側にゴミ袋を重ねて、洗浄液をつくる。
袋に洗剤入れてる画像

段ボール箱の内側にゴミ袋を重ねると使い捨てできる容器に。ゴミ袋に湯をパーツが浸かる程度入れ、湯5ℓに対して40gの酸素系漂白剤を入れて、よく混ぜて溶かす。

③パーツを洗浄液に浸し、1〜2時間置く。
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汚れを落とした液体画像

パーツ全体が洗浄液に浸かるように、水面のラインで口をしばって結ぶ。洗浄液の温度を守り、洗浄効果を高めるため、段ボールのフタを閉める。

④残った汚れを古歯ブラシでこする
換気扇の裏側を歯ブラシでこする画像

汚れカスが残っている場合、古歯ブラシで軽くこすって落とす。仕上げに水で洗い流せば完了!

ちなみに…外せないものはスプレーで制す!

レンジフードの中や壁の油汚れは、スプレータイプのアルカリ洗剤を使います。目より上の高さにある場所は、洗剤を直接スプレーすると垂れてきて危険なので、必ずタオルに3〜4回スプレーし、汚れを拭き取ってください。目より下の高さにある場所は、洗剤をまんべんなく直接スプレーしてキッチンペーパーで湿布し、汚れを落とします。

スプレー洗剤は容器ごと湯煎すて、温めると良いですよ!のイラスト画像

汚れその2:油汚れとコゲの複合汚れ・五徳を制す!

掃除する道具の写真
①洗浄液に五徳を浸ける
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洗剤入れた桶に五徳を入れる画像

洗い桶に湯を入れ、湯5ℓに対して40gの酸素系漂白剤を入れて混ぜて溶かし、五徳を洗浄液に浸ける。

②ラップをかけて2時間以上置く
五徳を入れた桶にラップかける画像

洗い桶にラップをかけて、洗浄液の温度を下げないようにすることで、洗浄効果を保たせる。汚れの度合いに応じて、2時間以上置く。

③丸めたラップでコゲを落とす!
桶に洗剤入れる画像

丸めたラップに、クレンザーをつけ、円を描くようにクルクルと回転させ、ふやけたコゲを落としていく。

解説イラスト画像

水を使う場所に潜む、水アカ汚れと生き物汚れの落とし方は?

水を頻繁に使うキッチンでは、水アカ汚れと生き物汚れが頻発します。
ステンレス製のシンクや蛇口などが白っぽくなっている場合、誰もが水アカ汚れだと気づくでしょう。コゲだと思いがちな鍋やフライパンの底についた茶色い汚れも、じつは水アカが関係しています。水アカにコゲがプラスされた複合的な汚れなので、最初からクレンザーでゴシゴシとこすっても、汚れは一向に落ちません。
まずは、酸性洗剤で水アカをきれいにしてから、クレンザーでコゲを落とします。鍋の底と接地するIHクッキングヒーターの汚れも、同じ方法で落とすことができます。
また、水を使う排水口にはドロドロとしたぬめりがたまります。その正体は、油汚れや食品カスなどをえさにして雑菌が繁殖した生き物汚れ。塩素系漂白剤で徹底的に除菌してすっきりしましょう。キッチンの排水口同様、お風呂や洗面台などの排水口も同じ方法で細菌を撃退することができます。

汚れその3:水アカ汚れとコゲの複合汚れの鍋の底とIHを制す!

掃除する写真の画像
①洗剤を塗りつける
洗剤をフライパンの裏に塗る画像
IHの表面に洗剤を塗る画像

マグカップに酸性洗剤の原液を入れ、古歯ブラシで茶色い汚れ部分に塗りつける。こすらず、汚れにまんべんなく塗ればOK!

②キッチンペーパーで湿布する
フライパンの裏を湿布する画像
IHの表面を湿布する画像

キッチンペーパーをかぶせ、手で押さえて密着させる。洗剤が残っていたら、少しずつ垂らして使い切り、5分間置く。

③丸めたラップでコゲを落とす
フライパンの裏のコゲを落とす画像
IHの表面のコゲを落とす画像

キッチンペーパーをはがして、表面に残った洗剤を拭き取った後、丸めたラップにクレンザーを少量つけ、コゲを落とす。仕上げに乾いたタオルで拭きとり完了!

汚れその4:気になるぬめりの生き物汚れの排水口を制す!

準備するものの画像
①洗浄液をつくる
洗浄液制作写真

マグカップに水150㎖を入れ、塩素系漂白剤15㎖を加えて薄める(※塩素系漂白剤は水以外のものとは絶対に混ぜない!)。

②排水口のパーツは洗浄液に浸ける
パーツを洗浄液につける写真

洗い桶に、①と同じ洗浄液をつくり(液の分量は水の量で調整)、排水口カバー、ゴミ受け、トラップなどのパーツを浸けて洗う。落ちない汚れは古歯ブラシでこする。

③パイプに洗浄液を塗りつける
パイプに洗浄液を塗る画像

古歯ブラシを洗浄液に浸し、汚れ部分に塗りつける。汚れをこすったり、はがしたりする必要はなし。

④洗浄液を回しかける
洗浄液を回しかける画像

残った洗浄液を排水口のふちに回しかける。そのまま30分置き、勢いよく水で流すと、ヘドロ汚れもはがれ、臭いも菌もさようなら!

汚れその5:油と生き物の複数汚れの魚焼きグリルを制す!

準備するもの画像
①排水口をラップで塞ぐ
排水溝をラップで閉じる画像

シンクの排水口にラップを沿わせて密着させ、上から排水口カバーで押さえて栓をする。

②洗浄液に30分〜1時間浸け置く
魚焼きグリルをつけている画像

シンクに湯を張って、パーツを入れる。そこに、湯15ℓに対して酸素系漂白剤を120g入れ、混ぜて溶かす。細かい泡が出てきたら、30分〜1時間置く。

③汚れのひどいものはこすり洗い
汚れをこすって落としている画像

浸け置き中、油汚れのひどいものなどは、古歯ブラシでこすって落とす。水洗いして、タオルでから拭きすれば完了!

汚れその6:じつは油汚れ!電子レンジと炊飯器の汚れを制す!

用意するものの画像
①ホットタオルをつくる
レンジでタオル温め画像

水で濡らしたタオルを絞り、耐熱皿にのせる。500Wの電子レンジで2分加熱し、ホットタオルをつくる。

②電子レンジは汚れを拭き取るのみ!
レンジの汚れとり画像

あつあつのタオルで内部の拭き掃除をする。熱湯消毒と同じ効果があり、すっきりした状態に。

③炊飯器はホットタオルをかぶせて、タオルが冷めたら拭き上げる
ホットタオルかぶせる画像
ホットタオルで拭く画像

タオルをフタ全体にかぶせて、汚れを浮かせる。1〜2分経って、タオルで全体を拭き上げる。お米のでんぷん汚れによるくもりが消えて、光沢が戻る。

汚れその7:お茶好きのお悩み、茶渋汚れをすっきり制す!

準備するものの画像
①水筒と湯呑に湯と酸素系漂白剤を入れる
水筒に洗剤入れる画像
湯のみに洗剤入れた画像

湯500㎖に対し、酸素系漂白剤を約15g入れて粉を完全に溶かす。

②ラップをして穴を開ける
ラップに穴開ける画像
ラップに穴開ける画像

ラップをして保温し、空気の通り道をつくるために爪楊枝で4カ所穴を開け、2時間ほど浸け置く。

③パーツは酸素系漂白剤に浸け置く
ボールにつける画像

ボウルなどに湯と酸素系漂白剤を入れて溶かし(粉の分量は湯の量で調整)、フタなどのパーツを入れ、ラップをし、2時間ほど浸け置く(落ちない汚れは古歯ブラシでこする)。

④水ですすいだらぴかぴか!
before、afterの写真

落ちにくい汚れが多いキッチンを制する者は、家全体を制す!

掃除のプロ・茂木和哉さんのラクして掃除術、いかがだったでしょうか。掃除というと力仕事なイメージがありますが、洗剤の力を最大限に利用し、こんなに簡単に汚れが落とせるなら、ほかの場所もどんどんやってみたくなったのではないでしょうか。今回ご紹介したキッチンで汚れ落としの方程式をマスターすれば、他の場所にも応用できます。今年の汚れは今年のうちに。気になる箇所をラクに、楽しみながら掃除して、清々しい気持ちで新しい年を迎えてください。

(茂木さん以外の写真 平谷舞)

茂木さんの画像

掃除術を教えてくれたのは…
茂木和哉さん

もてぎかずや●1975年、秋田県生まれ。短大卒業後、工業薬品販売会社や洗剤製造会社に勤務し、洗剤製造のノウハウを学ぶ。その後、起業し、温泉施設を中心とした清掃業を経て、本格的に洗剤づくりを始める。2014年、自身の名を冠した洗剤「茂木和哉」が大ヒット!現在は、洗剤開発だけでなく、独自の掃除・洗濯術の発信も精力的に行なう。著書『落ちない汚れをラクに落とす掃除術』(主婦と生活社)は好評発売中。

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取材・文=米村めぐみ
よねむらめぐみ●月刊『茶の間」編集部員。出社したらまずはお茶!仕事中はお茶ばかり飲んでいるといっても過言ではないほど、日本茶が好き。作家ものの湯呑など、うつわあつめが趣味。おいしい茶菓子にも目がありません。